カラーひよこのブログ

週休5日のセミリタイア暮らし 🍵 🐤


死んでも何も残さない【 守るものが無いと 無敵の人 になってしまうのか?】

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昨日、こんな記事を読んだ。

要約すると

① お金・時間・友人・趣味・健康に恵まれている独身中年の筆者は楽しく人生を過ごしている

② 筆者は未来へ残す子どもがいないので、自分が死んだ後の世界は基本どうなっても構わないと思っている

③ この未婚・子無し状態の自分は、いわゆる「無敵の人」に近づいているのではないかと感じている

④ 同じような「親ではない大人」の皆さんはどう思いますか。自分が死んだ後の世界の行方に関心がありますか。残すものは無いけれど今生きている社会を良くしていこうと考えますか

こんなところだろうか。

「無敵の人」というのはネットスラングで、通り魔や無差別テロといった殺傷事件を起こすような、自己中心的で短絡的な人間の総称。京都アニメーション放火事件や京王線の車内で刃物を振り回した事件が記憶に新しい。一連のテロ事件を起こしたオウム真理教も「無敵の人の集団」と言っていいだろう。

引用したブログの筆者と同世代の未婚子無し中年だが、自分の場合はどうだろうか。上に要約した4項目について一つづつ考えてみたい。

① お金・時間・友人・趣味・健康に恵まれている独身中年で、楽しく人生を過ごしている

引用先のブログ主と違い、時間はあるけどお金は無く、趣味はあるけど定期的に連絡を取り合うような友人もおらず、どちらかというと不健康な生活を送っていて、何事にも意識が低いです。

それでも今の人生はそこそこ楽しい。いや「楽しい」というか「楽」。「苦しい」「キツい」というアレコレを人生から排除する方針で生きている。その代わり、毎日ウキウキ!ワクワク!ウッヒョー!!などという感情が沸き起こる事も滅多に無いのだが。

正直、やること為すことの全てが「ひまつぶし」か「気晴らし」である。週に3日の労働さえも、どこか「ひまつぶし」でやっているところがある。

1週間の残り4日の休日には一人で何をしているのかというと、サウナへ行くか、ラーメンなんかを食べ歩くか、散歩して写真を撮っているか、またはその全部かである。帰宅するとネットを見ながらビールを飲んで、タブレットを手にマンガを読みつつ寝る・・ここ3年くらい、ずっとこんな調子である。

たぶん、おじいちゃんになってもこんな感じの生活だろう。地元の銭湯の高齢の常連さん達を見ていると、俺も近い将来あんな風になるんだろうな・・などと思ったりする。

そして、それに満足してしまっている。もう人生をゴールしてしまったというか。

「こんなご隠居さんみたいな暮らしでいいのだろうか。もう少し何か・・こう・・あるだろう!」などと思わない事もないが、40 を過ぎたあたりから世の中にも自分にも次第に何も期待しなくなった。30 代までは「ひょっとしたら、俺にも何かあるんじゃないのか」「頑張れば何者かになれないこともない」「まだワンチャンある」みたいな夢があったと思う(具体的な行動は何も起こさなかったが)。

そして今、こんな生活保護レベルに毛の生えたような暮らしでも、そこそこ満ち足りてしまっている。金、異性、承認欲求、人並みの幸せ・・基本、全部諦めたら楽になった。身軽で楽。

それで虚しくないのかって?まあ・・普通に虚しさはあります。でも、それはそれで別にいいんじゃないだろうか。

大体、少しくらい金を持っていても、今乗っている車がちょっといい車になって、テレビの画面サイズがちょっと大きくなって、ちょっといいスペックのパソコンになって、ちょっといい電子レンジになるだけだろう。スマホなんかもクソ高い最新型の iPhone じゃなくても全然いいんだよ(iPhone だけど)。

家も狭いものだが、雨風を防げる屋根が付いていて暖かい布団で眠る場所があるだけで充分だ。まともで温かい食事も毎日食べることができる。それに、回らない寿司だの高級な焼肉店だのも行こうと思えば行ける。たまにだからいいんだよ、あんなものは。

着てる洋服だって今や収入によって見た目的に大した違いはないだろう。服に興味が無いから違いとかよく分からんけども。

何が言いたいのかというと、たとえ孤独な貧乏フリーターだろうが生活保護受給者であろうが、この時代の日本に生まれた俺たちは「魔法の世界」で「王様の暮らし」をしているんだ、という事。

それと、いき過ぎた大金持ち、例えばアラブの石油貴族とか、そこまで行かなくてもドバイでタワマンに住んでる成金とか、球団買いますとか宇宙旅行だお金配りだみたいな人たちって、なんだか滑稽に見えてしまうんよね。何か常識的な感覚がマヒしちゃってるというか。

本当の「価値」とは、「値の付けられないもの」、数値化できないものにあるんだろうな。

 

 

 

② 未来へ残す子どもを持っていないので、自分が死んだ後の世界は基本どうなっても構わないと思っている

確かに家族もいなくて自分一人だと、自分が死んだ後のことはどうでもいい(生きてる間も割とどうでもいいが)。でも、少しでも良い未来、幸せな世界を祈ったほうがメンタル的には良い気がする。

毎年、七夕の短冊に書く機会があれば願い事に「世界平和」と書く。年賀状には(出してないけど)「今年も良い年に」と書く。その程度の気持ちだろうか。

③ 未婚・子無しの状態の自分は、いわゆる「無敵の人」に近づいているのではないかと感じている

そこまでは思わないかな。確かに未婚・子無し(& 非正規雇用・低収入)の自分は、同一線上に並べたら、(経済的にも精神的にも)安定している家族持ちの人よりは「無敵の人」に近い位置にあるのかもしれない。けれど、その差はほんのわずかなもので、「無敵の人」ってもっともっとアッチ側に振り切っちゃった人間だと思う。

だって人殺しだよ?それも何の関係も無い人を自分勝手に殺しちゃうような人間。たかだか結婚できないとか子どもに恵まれないとかで、そんな狂気の一線は超えられないっつーの。普通なら、悪事を想像する事とそれを実際に行動に移す事の間にはとてつもない距離がある。

先日起きた京王線刺傷事件の犯人は 24 歳だという。犯行の動機は人間関係が上手くいかなかったとか仕事がうまくいかなかったみたいな事らしい。

本当にそんな理由だとしたら、簡単に「絶望」し過ぎだろう。インスタント絶望。まだ若くて容姿も別に悪くないし、高校時代には彼女もいたらしい。せめて 40、いや 30 まで生き足掻いてほしかった。「死刑になりたかった」そうだが、人間、焦らなくてもいつの日か 100 % 平等に死ぬ。人は全員、生まれた時から死刑囚のようなものなのだ。

なにせ「人が人を殺める」という行為には相当なエネルギーがいるし、自分を殺す自殺にもかなりの胆力がいる。俺も自分の人生に絶望して自殺しようとした事があるので少しは分かるつもりだ。

首吊りにはこのロープが最適だとかを調べてホームセンターで購入したり、10 階くらいの団地の非常階段に登って決行しようと試みたこともあるけれど、結局、想像する痛みとか失敗した時の苦痛に対する「恐怖」が勝った。アレはある種の「狂気」をまとわないと実行できない(銃でも手に入れば別かもしれないが)。

世間の人と比べてしょうもなさ過ぎる自分の人生から来るその自殺願望は、「もう1日・・あと1日」とだらしなく先延ばししつつ、やらねばならぬ由無し事をやっている間に嘘のように消えて今に至っている。

あの時期、「底の底」にタッチしたと思っているので、今や「今日は体調がいい」「今朝は気持ちよく目覚めた」とか「今日は天気がいい」「明日はどこのサウナへ行こうか」などと考えるだけで幸せだったりする。

「世間の評価軸を気にしない」「他人と較べない」ということが、絶望に対する一つの処方箋だろう。結局、どうやっても自分はあの人たちではないのだし、あの人たちは自分じゃないので関係無いのだ、と思えるかどうか。もっと若い頃にこの心境に達していれば・・と思うのだけれど、俺には難しかった。

あの頃、無尽蔵に思えた気力や体力、永遠とも思えた残り時間が減少して、夢よりも現実を見るしかない年齢になっていく過程で徐々に自然にこうなった。

精神的にはとても楽だ。この頭の中身のまま身体も若かったら・・などと時々思う。そうなったら別の意味で「無敵」状態なのだが。。

④ 同じような「親ではない大人」の皆さんはどう思いますか。自分が死んだ後の世界の行方に関心がありますか。残すものは無いけれど今生きている社会を良くしていこうと考えますか

② で述べたように、自分が死んだ後の事はどうでもいい。だってそんな事を憂いていたら死ぬにも死ねないじゃん・・血を分けていなくても、次の世代の人たちに任せておけばいいんだよ。

俺が毎日ぐうたら寝ていようが、そのまま翌朝に死んでいようが何だろうが、ダメなものは淘汰され、人類と世の中はより良い方向へシステマティックに勝手に進もうとするんじゃないのかね。

自分が生まれた時からでも、昭和、平成、令和・・と、時代とともに世の中は確実にアップデートされているとしか思えない。昭和レトロ趣味は好きだけど、たとえ若返れても昭和時代に戻りたくないもん。戦争や差別が当たり前みたいな時代に生まれなくて本当にラッキーだったと思う。

科学・法律・文化・社会通念?・・優秀な人や組織が競い合う結果、社会は進化し続ける。自分がその進化の一端を担うことはどうやら無いようだけれども、だからと言って自分が世の中に全く不要な人間だとも思わない。

行き詰まった何処かの誰かがこのブログを読んで「こんなしょーもないおっさんでも平気な顔して飄々と生きてるんだ」とか思うかもしれないだろ?

残念ながら、人間の9割以上を占めるであろう凡人、ろくでなし、ダメ人間のためにこの地球は回っている。

※ 本文にあげた「無敵の人」「子持ち既婚者」そして「女性」の側が、実際にこういう事をどう思っているのかは分かりま千円

 

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