実に約1年ぶりの映画館。デヴィッド・ボウイの超体感型ミュージック・オデッセイ『ムーンエイジ・デイドリーム』を観てきた。
のっけからネタバレですが、この映画にはデヴィッド・ボウイがこれでもかというくらいに出てきます。布袋さんが予告編の中でコメントしてるように「誰も見たことのないデヴィッド・ボウイ」がいる・・。確かに今までに映像化されたボウイのあらゆる姿と素材を可能な限りぶち込んであるようです。生い立ち、プロモーションビデオ撮影のオフカットみたいなの、テレビインタビュー、ツアーの楽屋と舞台裏、ベルリン時代のボウイ、日本を訪れるボウイ、「戦メリ」撮影時のボウイ・・(そいういえば、映画版『ツインピークス』に出た時の映像は無かったかも笑)。
もちろん楽曲は何十曲も使われているんだけど、有名なライブモーションピクチャー『ジギースターダスト』、またはレッド・ツェッペリンの『永遠の歌』のようなコンサート映像が主体の作品ではないです。その音楽とアートを背景にして、デヴィッド・ボウイの人生と哲学を訴えかけているような映画でしたね。
もう世を去って6年か7年・・?これで、ようやく、私の「デヴィッド・ボウイ・ロス」に何かの「一区切り」が着いたような気がします・・。それはどこまでも「寂しい」という後味ですね。。
例えば、数年前に観に行った QUEEN の『ボヘミアン・ラプソディー』を観終えた直後は、何か前向きなパワーとエネルギーをもらって、「やるぞ!」「感動した!」「頑張ろう!」といったシンプルでド直球な感情が湧いてきたのだけれど、この『MOONAGE DAYDREAM』は「ああ、これで本当に終わってしまったのだ」という寂しさのほうが大きかった・・。
69 歳で亡くなった BOWIE だけれど、その晩年の映像はほとんど出てこなかったですね。
この最後のシングル曲の時が 60 代後半なのかな。
もうほんの少し、見ていたかった。聴いていたかった。合掌。
劇場は吉祥寺に最近出来た「アップリンク吉祥寺」でした。パルコの地下2階です。
約 30 席〜 100 席までの小規模で個性的な5つのスクリーンのあるミニシアター(個人的にもう少し大きい画面で観たかった気も)。
蛇足だけど、QUEEN はすごいですね・・全国ロードショーでどこでも観れたし、その後テレビでも流れたし。ビートルズより楽曲は知られてるんじゃないだろうか。洋楽聴かない人でビートルズは知らなくてもクイーンの曲なら知ってるイメージ。
年会費 1500 円の「アップリンク会員」になると、一般 1900 円の映画が 1100 円(平日)で観れるので、映画館で頻繁に観る人にはいいですね。サブスクじゃないけど、年間2本以上観れば元が取れます。
ミニシアター系のアートっぽい映画ばかりでなく、『シン・仮面ライダー』などのメジャー作品も上映しておりました。
ブログタイムマシン。1年前の今日は偶然にもデヴィッド・ボウイの曲にある「my-death」というカスタム URL で叔母の死から自分の「死」について書いてました。
毎度の話だけど、1年が早い。これを書いたのが感覚的には半年くらい前に思える。物理的な時間感覚と自分の中に流れる時間感覚がどんどん乖離している・・。
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